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税理士新聞 第1197号(2007年5月25日号)

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第1197号(2007年5月25日号)
税理士新聞に掲載されました。

税理士新聞 第1197号 

 以下の内容が掲載記事全文抜粋

沖縄県は、歴史的な背景などもあって、文化や慣わしに関してほかの都道府県と異なる部分が少なくない。
それらが沖縄の魅力を高めているわけだが、沖縄県民の相続に関与する場合、ほかのエリアと同様の考え方では対応できないことがある。その独自性を解説する。

位牌に相続財産が付いてくる

 沖縄出身者の顧問先において相続が発生したとき、多くの会計人が戸惑うことになるかもしれない。通常の相続とは違ってくる部分が少なくないためだ。沖縄の実務に精通した者でも争いへの発展を止められないことがあるほど、複雑な問題をはらんでいる。
 沖縄の相続問題を語るときに避けられないのが、「トートーメー」問題。トートーメーとは、沖縄の方言で「位牌」表す。
 そして、そのトートーメー(位牌)には、基本的には、その家の全財産がついてくる。そのため、沖縄のほぼ全域にわたって、トートーメーとそれに関わる慣習が相続問題を深刻にしている。トートーメーの承継とそれにともなう財産相続の原則は父系男子相続であり、長男から長男へ「嫡子」相続が慣習となっている。女の子ばかりで男の子が生まれなかった場合には、血族(直系卑属)の男性にトートーメーを持ってもらうことになる。たとえば、弟の子の次男というような流れ。女性はトートーメーを承継できないというタブー(禁忌)があり、トートーメーに付いてくる相続財産は「女抜き」だ。トートーメーの承継順序は【表】のようになる。
 したがって、男子がいないということで、父親の血筋をたどり、会ったことがない承継者が現れ、トートーメーを承継し、かつ相続人でない者が全財産を相続するようなことも起きてくるわけだ。現行民法の施行により、明治民法の家督相続が廃止され、諸子均分相続が行われている以上、法律的に女性がトートーメーを承継することはもちろん可能である。
 しかし、祭祀(さいし)財産と相続財産の分離を図った現行民法は、沖縄の慣習の前では、しばしば無力となっているのが現状だ。

門中(ムンチュウ)における財産と相続

 沖縄の親族・相続問題が語られるとき、トートーメー同様に必ず出てくるのが、「門中(ムンチュウ)」である。門中は「始祖を共通とする、父系血縁によって結び付いている親族集団」であり、その主な機能は祖先祭祀である。
 門中が保有している財産を個人名義(または共有名義)にしている場合が多々あり、登記名義人の死亡などにより、相続人との間で所有権争いが生じる場合がある。

門中に関する実務上の対応は、以下のようになっている。
①登記名義人に相続が発生すると、国税当局は「委任の終了」を確認することにより、課税関係を生じさせないことになっている。
②中間法人制度を利用して「中間法人○○門中」として財産を登記することが可能となった。
③今後、中間法人が廃止されたことにより、門中の法人化は一般社団法人で行うことになる。

現行民法も慣習の前では無力

値上げの一途をたどる軍用地あれこれ

 現在に至っても深い意味合いを持つ軍用地だが、ほとんどの国内基地は国有地であるのに対し、沖縄の基地は実は民有地が多い。嘉手納飛行場がある沖縄本島中部地域では、基地の約76%が民有地となっている。
 復帰を境に、軍用地料は値上げの一途をたどった。軍用地に投資する人も多く、軍用地の売買も盛んに行われている。
 また、トートーメーに付いている軍用地をめぐり、相続人間でしばしば争いの的となっている。
 軍用地の上に存する権利は、原則として、相続税法第23条(地上権および永小作権の評価)に規定する「在続期間の定めのないもの」として評価する。

全国初・賃宅地割合(転借権付住宅)の新設

 平成17年1月1日以降に相続、遺贈または贈与により取得した賃宅地の評価については、沖縄国税事務所管轄内の一部地域(限定)に、特例的な評価方法が認められるようになった。これは全国でも特殊な評価方法となっているので、実務に当たる際に注意をしたい。

貸宅地の評価=自用地の額×貸宅地割合(30%)

 沖縄の貸宅地割合が新設された地域は、戦後の混乱期に宅地造成などの開発業者が複数の土地所有者から土地の一部を借り上げて造成工事を行い、転借権付住宅(地主の許可なく建物を売却できる権利)として、住宅を分譲した地域内に所在している。沖縄にはまだまだ、同じような貸宅地が多く存在し、これからの国税当局の対応が注目される。
 時代に翻弄された沖縄は、所有者不明地や割当土地、市町村非細分土地、特殊な共有地、登記漏れの土地、海没地など、土地の相続をめぐり多くの課題が山積みしている。
 「守礼の邦」沖縄の相続問題は、全国でも類をみない特色を持っているといえる。


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