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税理士と関与先のための総合誌 『税理 10月号』

税理士と関与先のための総合誌 『税理 10月号』税理士と関与先のための総合誌
『税理 10月号』で、
『沖縄版 相続税の実際』が紹介されました。

沖縄の古き習慣を踏まえ 新たなニーズに取り組む

『沖縄版 相続税の実際』という書名の本をみたときは、驚愕した。というのも、我が国は全国で統一的な税務が行われていると思い込んでいたからだ。その沖縄独自の実務書を著したのが山内竧税理士なのである。

●一筋縄ではいかない相続問題

 沖縄――その独自性は、チャンプルー文化(混ぜ合わされた文化)とも例えられる。

 「その独自性が税務にも影響するのです」と山内税理士は語る。

 顕著な例が、トートーメー問題だ。トートーメーとは、「位牌」のこと。沖縄では、このトートーメーを承継する人が、相続財産を承継することとなる。そのトートーメーの承継も、男子から男子への嫡子相続が基本となり、男子がいない場合には、直系卑属の男子にトートーメー=相続財産が承継されるという。

 「本土で現行民法が施行された際、沖縄は米国の占領下にあったことから、明治民法の精神が生き続けたわけです。これを無視して承継をしようとすると、親族から『タタリがある』と言われてしまうのです」

 実際に山内税理士が携わった事例では、推定被相続人には息子がいなかったことから、兄弟の息子、つまり甥をわざわざ養子に迎えてトートーメーの承継者に据えるという相続対策をとったという。

 「相続人にとっては、トートーメー=相続財産のため、極端な例では財産がなければトートーメーの面倒をみない、つまり無縁仏になってしまう現実もあります」

 実際に相続が発生した場合にも困難がつきまとう。離婚率、出生率が共に高い沖縄では、相続人も多数となり人間関係も複雑になる。山内税理士が先日関与した相続では、相続人8名、代襲相続人7名、うち行方不明者1名という事案があったという。相続人間が疎遠になり、また南米への移民が多いことから、相続人捜しもままならないようだ。

 これに加えて、税務を複雑にする要因が「門中(ムンチュウ)」と呼ばれる父系血族による親族組織。この門中が軍用地等の財産を共有管理するケースもあるといい、門中が権利能力なき社団となっていることも珍しくはない。

 「沖縄の相続税の対応は、実際を理解していないと難しい。5年前に出版した本書の旧版3,000部が売り切れたというのも、ニーズの表れ。沖縄の独自性が理解できないと、県外の税理士は、簡単に税務を扱えないでしょう」

●地域密着からの発想

山内税理士の税理士人生の紆余曲折は、事務所ホームページの「山内竧物語」に詳しい。そこから読み取れるのは、“地元に密着し、沖縄の発展に寄与する”という姿勢だ。

 沖縄は、米軍基地の島としても知られるが、戦後、米軍が軍用地として土地を占領したため、閉め出された住民は自らの土地や行き場を失った。その対策として、米軍は強制的に土地の割当てを行う。こうした背景を受けて、転借権付住宅という地主の許可なく建物を売却できるという沖縄独特の物件が生まれた。この住宅には、複数の土地所有者、借地権者、そして転借権者が存在するという三層の複雑な権利関係が存在する。

 平成15年に山内税理士が手掛けた相続では、その相続財産の大部分がこの転借権付住宅地だった。

 「地主の思うに任せられない特殊な貸宅地にもかかわらず、自用地から借地権を控除した通常の評価方法ではおかしい、と感じ審査請求を行いました」

 国税不服審判所の判断は、原則によるべきとして、訴えを棄却。だが、その裁決から半年を経て、国税庁は、転借権住宅が存在する沖縄の10地域に限定して、平成17年分の相続から自用地に30%の貸宅地割合を乗じた特例的な評価を認めた。その限定地域には、問題となった土地の所在地が含まれていた。

 山内税理士等の訴えが、全国で統一的な取扱いという大原則に風穴を開けたのだ。

 事務所経営にあっては、現在の事務所を自ら「来店型会計事務所」と命名し、顧客の多様なニーズに応えるため、税理士事務所が提供できるすべてのサービスと料金を明確にし、気軽に立ち寄り、安心して相談できるサロンスペースを設けている。また、この先5年を見据えた構想が、税理士法人の設立だ。ゴーイング・コンサーンという顧客との永続的な関係の構築はもとより、中国や台湾に近いという沖縄の地理的位置づけを活かしたグローバル展開も視野に置いている模様だ。

 加えて、ノン・リコースローンを活用した相続対策に沖縄では初めて取り組むなど、新たな制度の活用も積極的に行う。

 地域の古き習慣に立脚しながら新たなニーズに取り組む山内税理士。その5年後の姿が注目される。


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