相続先祖代々の土地を将来の孫まで残したい

那覇市在住のKさんには、妻と5名のお子様がいますが、男性は一人だけです。姉妹は仲が良く、実家のこともよく手伝ってくれ、老後の身の上の心配は無いようです。けれどKさんの最も懸念する悩みは、先祖代々の財産を託す長男のことです。

ある事情から実家にはあまり寄り付かず、いずれは財産が自分のものだと思っているようです。長男には家族がいますので、もちろん孫は可愛いですが、このまま相続で長男に財産を残してしまうと、財産を売却してしまうのではないかと心配です。そうなれば可愛い孫の将来はどうなるかと、一抹の不安を抱えています。

姉妹は兄弟である長男とは全く関わりたくないらしく、私たち親が亡き後は、長男のことは諦めてと言う始末です。 そんな折、Kさんは夫婦でセミナーにお越しになりました。その後、改めて弊社にお越しになられ詳しい事情をお聞きしました。Kさんの願いは、親が亡き後は財産から得る収益を受け取るようにして、一人で勝手に売却させないようにしたいということでした。その為に、当初は遺言書で財産を子供達全員の共有にしてしまおうと考えていました。ところが、娘である姉妹達から大反対されました。長男と関わりたくないというのです。これにはKさん夫妻は参ってしまいどうしたらよいものかと考えあぐねていました。そんな時に弊社の「信託セミナー」にお越しになりました。先祖代々の土地を子孫へ引継ぎ、収益はきちんと子供、次は孫へと確実に承継したい。Kさんの切実な願いを、お元気なうちに形にしたいと、「信託プロジェクト」が始まりました。

解決策信託会社が信託を見守るスキームで、家族みんなが安心

Kさんの財産は住宅以外に不動産、預貯金ですが、遺言書に託すものと信託に託すものを決めました。書くと単純そうに見えるこの作業も実は奥が深く、案を作成してから、何度も税理士やスタッフと協議しました。

遺言書の効力が発生するのは死亡後です。しかし収益を伴う財産は遺言書だけで完結するのではなく、長生きリスク、すなわち寝たきりや痴呆症リスクにも備えて管理・運用・処分出来る体制にしておいたほうが良いためです。そして実際に信託を設定する財産が決まると、将来的にどのような決め事で長男やお孫さんに収益を渡していくのかを決めていきます。これも結構、大変に気を遣う作業になります。もしもKさんが信託設定時後、すぐに亡くなったら、長男には収益を全部、毎年渡して良いものか?その時にお孫さんの生活はどうなるのか?もしもKさんの長男が先に亡くなったらどうなるのか?

長男に設定された金額だけを渡したとしたら、孫の学費の応援は出来ないのか?可愛いお孫さんの事も考え、Kさんはご自分が亡き後に、どのようになっていって欲しいかを真剣に考え、スタッフも信託会社の人も、熱心に取り組み、議論しました。
膨大な量の資料と、数十回の推敲を経て、ようやく信託契約書が完成しました。東京から信託会社の方が来て、無事に契約が終了しました。

『遺言書で出来ないことが、「信託」では可能になる。
そしてそれが相続で悩むお客様のために役立つ』
そのことを、改めて実感しました。

Kさんはもちろん、傍に寄り添うKさんの妻も晴れやかなお顔です。お二人の満足気な表情に、私たちも仕事を完成した喜びで胸がいっぱいになりました。

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